俺の宝物は、お前の笑顔。

「愛菜ママも、いかがですか?」



あたしは、つい宣伝してしまった。


まあでも、愛菜ママも見てるだけじゃなくてちゃんと食べて楽しんでほしいもの。



「あら、いいの? じゃあ、私キャラメルワッフルにトッピングはりんごジャムのをもらおうかしら」



なんだか、さすが親子だなぁ。


もし愛菜がお客さんだったら、ワッフルのトッピングは即答で『りんごジャム!』と答えそうだもの。


だとしたら、愛菜はどのワッフルを選ぶかなぁ。あっ、シナモンだな、きっと。



「キャラメルワッフルにりんごジャムのトッピングで」



あっ。
あたしが愛菜のことを考えている間に、高畑くんがワッフルを焼く2人の子達に注文を伝えたみたいだ。



「ぼーっとすんなっつったろ」



「ごめんなさい」



謝りながらカメのように首を引っ込めるあたしを見て、愛菜ママがクスクスと笑い出した。



「りんごジャムのキャラメルワッフル焼けましたー!」



「はいはーい!」



「まあ、とっても美味しいわ。ありがとう、ワッフル屋さん」



この女神の微笑み、たまらないなぁ〜!



「それでは、他にもたくさんお店はあるから楽しんで行ってくださいね〜」



「はーい!」





< 98 / 166 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop