【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「あ、ありがとう」
「……それと」
「ん?」
「お前のこと、好きになって良かった」
「……え?」
「正直に言うと、お前のこと好きな気持ち、負けないと思ってたけど。あの人には敵わないからさ。……幸せになれよ、本当に」
「うん。ありがとうね」
「じゃ、またな」
「うん」
広沢くんは、優しく微笑みその場から立ち去った。
私は、広沢くんが応援してくれる分まで幸せになろうと思った。
「文香?どうした?」
「え?あ、春輝さん………」
「どうした?たそがれて?」
「いえ、何でもありません」
「そうだ。文香、これ、役所に出しに行こう」
「はい!」
会社を出たあと私たちは、市役所へと向かい婚姻届を提出した。
婚姻届は無事に受理され、本当に夫婦となったのだった。