【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「なんか、実感が沸かないですね、あまり」
「確かにな」
「私たちにとって、きっといい思い出になりますよ。幸せな思い出に」
「ああ、そうだな」
結婚指輪を見つめながら、ふたりで笑い合うことが、こんなにも幸せだと思うのは、きっと春輝さんだからだと思う。
私は春輝さんと結婚して、本当に良かった。
春輝さんだからこそ、そう思える。
春輝さんも私と同じ気持ちだったら、嬉しいな。
「春輝さん、大好きです」
「俺も、愛してるよ」
ふたりで見つめながら、お互いに唇を重ねあった。
そして優しく頭を撫でてくれる春輝さんが、私は大好き。
「なぁ文香、結婚式が終わったら、新婚旅行にでも行こうか」
「新婚旅行?」