【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
そして妊娠して7ヶ月目に入った頃。
以前よりもお腹は大きくなり、お腹の中で赤ちゃんが動く度、鼓動を感じるようにもなった。
動いてくれる度に嬉しくなって、ふたりでいつも笑い合った。
検診に行った際に、お腹の子は女の子だということも分かり、一段と嬉しくなった。
女の子だから、さらに嬉しい。
名前は何しようかなとか、色々と今から考えている。
「あっ、今動きました……!」
「本当か?どれどれ」
春輝さんは、お腹に手を当てて赤ちゃんの鼓動を感じていた。
その顔はもう、嬉しそうだった。
「本当だ。動いてるな?」
「はい。元気に育ってくれていて、とても嬉しいです」
「そうだな。このまま順調に出産まで行ってくれるといいな?」
「はい。そうですね」
「そうだ。文香、これ」
「え?」
「安産祈願のお守り。お袋が渡してほしいって」
「えっ、ありがとうございます」