【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「冗談だよ」
「ひどいです。からかわないでください……」
「だってお前、面白いから」
「面白くないです……」
ステーキハウスに着くと、チケットを出してステーキを注文した。
篠崎さんはレアで、私はミディアムで頼んだ。
「うーん、いいニオイです」
「うまそうだな」
「はい。お腹ペコペコになりました」
「……いただきます」
ステーキをナイフで切ると、とても柔らかくて、すっと入った。
一口食べると、お肉の旨味がジュワーと溢れてとてもおいしかった。
「んー、おいしいです!」
「たしかに、うまいな」
「はい」
ステーキを黙々とたべている篠崎さんを見て、少しだけ幸せな気持ちになった。
ステーキを食べるなんて久しぶりだったけど、おいしかったから、幸せだった。
「篠崎さん、ごちそうさまでした」
「ああ」
「すごくおいしかったです」
「そりゃよかった」
「では、私は帰ります。お疲れ様でした」