【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「ごちそうさまでした。では、私は本当にこれで失礼します。おやすみなさい」
私はそのまま変える方向に歩きだした。
だけど、その時……。
「……ちょっと待てよ」
「……え?」
そしてその時、篠崎さんの顔がだんだんと近づいてきて……。
ーーー…一瞬、何が起きたか分からなかった。
「……っ!」
ただ分かるのは、篠崎さんの顔が目の前にあるということだけだった。
……ちょっと待って。
もしかして私、篠崎さんどキズしてる……?
「……おやすみ、太田。気をつけて帰れよ」
篠崎さんは、そう言うと、何事もなかったかのように歩いていってしまった。
「えっ……。ええっ!?」
えっ、何何!? どういうこと!?
私今、篠崎さんとキスしたのー……!?
う、ウソー……!!
だけど一瞬だけキスした時に分かったのは、ほんのりハイボールの香りがしたこと。
それってやっぱり、キスしたってこと……?