【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
□2度目のキス
「そうだ。お前の教育担当って篠崎さんなんだって?」
「へっ……!?」
篠崎さんの名前を急に口にされ、私はビックリしてしまった。
「……どうした?」
「あっ、いや……!なんでも!」
広沢くんは、わたしの様子がおかしいことに気づいてそう問いかけてきた。
「……お前なんか、顔赤くね?」
「ええっ……!そ、そうかなっ!?」
「お前、熱でもあるのか?」
「い、いや!そんなことないよ!大丈夫大丈夫!フツーだしこんなの……!」
明らかに私、今様子が変。
それはきっと広沢くんだって気づいているはず。
「……そうか?」
「そうそう!今熱いだけだから!」
「……お前、やっぱ熱でもあるんじゃねぇ?」
「ほんと!ほんとに大丈夫!じゃあまた!」
私は逃げるようにその場から去っていった。
だめだ、昨日のキスのことを思い出してしまい、仕事に集中できない……!