【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「いや、勝手にって……!」
「仕方ないだろ?俺に言い寄ってくる女は、たくさんいるんだから」
「……え?」
「え?じゃねぇ」
「……おモテになるお方は、罪ですね」
「俺だっていい迷惑してるんだ。好きで好まれたいと思ってない」
「でもこの前、給湯室で女の子とキスしてましたよね?」
「あと、昨日、お前ともな?」
「なっ……!なななっ……!」
思い出してしまった。
忘れていた記憶を、頭から消し去ったつもりだったのに……!!
「……なんだ?俺が昨日のこと、忘れたとでも思ってたのか?」
「だ、だってそれはっ! お酒入ってましたし……!」
「お前とのキス、忘れるわけないだろ?」
「……へっ!?」
「甘いニオイがしたから」
「いや、でも、それは!お酒飲んでましたし……!」
「違うよ」
「えっ、違うって……?」
ど、どういう意味……?
「ーーーお前の付けてる香水のニオイだった」
「……気付いてたん、ですか」