【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
メガネを外すと、篠崎さんはその瞬間から、男になる……。
全然別人みたいで、どんな反応をしたらいいか、困ってしまう。
「……顔が、赤いな」
「し、篠崎さんの、せいです……」
「……ふーん。じゃ、俺戻るわ」
「えっ? あ、篠崎さん……!」
篠崎さんはメガネをかけ直すと、そのまま休憩所を出て行ってしまった……。
ーーー突然訪れた2度目のキスは、ちょっと甘いチョコレートの味がした……。
「……うーっ」
なんてことになったんだ……!
また篠崎さんとキスしてしまうなんて!
嬉しいはずなのに、嬉しいはずなのに……。
心のどこかで、好きでなくてもキスできる人だって、思ってしまった。
給湯室でも、彼女じゃない女の子とキスしてたし。
昨日も、さっきも……。
2回、私は唇を奪われた。
どうしてキスなんかしたのか。
篠崎さんの気持ちが、考えてみても、どうしても私には分からなかった……。