【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
□急接近×嫉妬
それからしばらくして、ついに商品が完成した。
あれから何度も改良を重ね、ついに形になったのだ。
あれ以来、篠崎さんはキスしてくることもなく、普通に接してくれていた。
ちゃんとした上司って、感じだった。
もちろん俺様な感じたまにあるし、私のことこき使うし、怒られることもあるけど。
結局、それは私の為を思って言ってくれていることだから、受け止めている。
「太田、悪いんだけど、これ商品開発部に届けてくれるか?」
「はい!」
私は商品開発部に、資料を届けに行った。
「失礼します……」と中に入ると、そこにいたのは、篠崎さんの同期の方だった。
「あれ?太田さん?どうしたのかな?」
気付いて声をかけてくれた。
「あの、篠崎さんに頼まれて、こちらを届けに来ました」
「ああ、ありがとう。助かるよ」
「いえ、では失礼致します」
「あ、ちょっと待って?」
「はい?何ですか?」
「太田さん、キャンディは好き?」