【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「えっ?キャンディですか?」
「そう。キャンディ」
「キャンディ、好きです!」
「じゃあこれ、あげるよ」
「えっ?いいんですか?」
「どうぞどうぞ」
「ありがとうございます!」
「今度よかったら、一緒にご飯でも行こう」
「はい。では、失礼致します」
私は商品開発部を出て、営業企画部へと戻った。
私の手のひらには、さっきもらったイチゴ味のアメと、オレンジ味のアメがあった。
優しいな、篠崎さんの同期の方。
確か名前は、惣田冬矢(そうだとうや)さん。
篠崎さんと同じ爽やか系イケメンって感じで、
スタイルが良くて、笑顔が似合う人だった。
気さくに話しかけてくれて、とても優しい人。
「篠崎さん、戻りました」
「おう。悪いな」
「あの、惣田さんにアメちゃんもらいました」
「冬矢に?」
「はい。優しい方ですね、惣田さん」
「……ふーん」
「篠崎さんも、アメちゃんどうぞ」
「いらね」