【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。




「えっ?キャンディですか?」

「そう。キャンディ」

「キャンディ、好きです!」

「じゃあこれ、あげるよ」

「えっ?いいんですか?」

「どうぞどうぞ」

「ありがとうございます!」

「今度よかったら、一緒にご飯でも行こう」

「はい。では、失礼致します」





私は商品開発部を出て、営業企画部へと戻った。
私の手のひらには、さっきもらったイチゴ味のアメと、オレンジ味のアメがあった。




優しいな、篠崎さんの同期の方。
確か名前は、惣田冬矢(そうだとうや)さん。




篠崎さんと同じ爽やか系イケメンって感じで、
スタイルが良くて、笑顔が似合う人だった。
気さくに話しかけてくれて、とても優しい人。




「篠崎さん、戻りました」

「おう。悪いな」

「あの、惣田さんにアメちゃんもらいました」

「冬矢に?」

「はい。優しい方ですね、惣田さん」

「……ふーん」

「篠崎さんも、アメちゃんどうぞ」

「いらね」




< 33 / 206 >

この作品をシェア

pagetop