【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「……あ、あの……?」
なぜか上から私をじっと見つめている、篠崎さん。
「……あの、何か?」
篠崎さんは、見つめたまま、何も言わないのだ。
「……アイツと、ご飯なんか行かなくていいからな」
「……へ?」
「お前がご飯に行くのは、俺だけでいいんだよ」
「えっ、あの、篠崎さん……?」
篠崎さんが何でそんなことを言うのか、私には分からなかった。
だけどその意味を理解するのに、しばらく時間がかかった。
「……お前は、俺しか見るな」
「え……? それ、どういう……?」
「……お前は俺が好きなんだから、俺以外見るな。後、俺以外に興味を示すな」
「し、篠崎……さん……?」
「……分かったな?」
「へっ? あっ、はい……」
私は訳が分からないまま、篠崎さんの言うことに、頷くしかなかった。
何で篠崎さんは、そんなことを言ったんだろうか……。
「……よし、じゃあ飯食いに行くぞ」