【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
□交際の申し込み?





〜篠崎Side〜





「……はぁああ」

なんで俺は、アイツのことばっかり気になってしまうんだ。



アイツのことになると、なんかこう、胸が苦しくなって、何にも考えられなくなる。
余裕がなくなって、イライラして、腹立って、もうよく分からなくなった。




「そんなとこで、なーに黄昏れてんだ?」

「……冬矢」

「もしかして、何か悩んでる?」

「……別に」

「そういや、文香ちゃんだっけ?あの子、カワイイよね」

「……はっ?」

「俺、あの子、けっこうタイプかも」

「……ふーん」




またアイツの話かよ……。
アイツのことになると、なぜか余裕がなくなる。




「……お前、何かイライラしてる?」

「……うるせぇ。別にイライラなんて、してない」

「そう?俺さ、あの子、ご飯に誘おうと思ってるんだ」

「……っ!」



その言葉に、俺は動揺した。
なぜだか分からないけど、動揺してしまった。




< 42 / 206 >

この作品をシェア

pagetop