【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
□交際の申し込み?
〜篠崎Side〜
「……はぁああ」
なんで俺は、アイツのことばっかり気になってしまうんだ。
アイツのことになると、なんかこう、胸が苦しくなって、何にも考えられなくなる。
余裕がなくなって、イライラして、腹立って、もうよく分からなくなった。
「そんなとこで、なーに黄昏れてんだ?」
「……冬矢」
「もしかして、何か悩んでる?」
「……別に」
「そういや、文香ちゃんだっけ?あの子、カワイイよね」
「……はっ?」
「俺、あの子、けっこうタイプかも」
「……ふーん」
またアイツの話かよ……。
アイツのことになると、なぜか余裕がなくなる。
「……お前、何かイライラしてる?」
「……うるせぇ。別にイライラなんて、してない」
「そう?俺さ、あの子、ご飯に誘おうと思ってるんだ」
「……っ!」
その言葉に、俺は動揺した。
なぜだか分からないけど、動揺してしまった。