【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「……太田」
「っ!は、はい!」
「今日の夜、空いてるか?」
「えっ?今日ですか?」
「ああ」
「……はい。空いてますけど」
「じゃあ、話したいことがある。この前のバーで待ってる」
「えっ?あ、篠崎さん……!」
篠崎さんは、それだけ言うと、そのまま出て行ってしまった。
……え?話って、なに?
やっぱりこの前のこと……かな?
私が、なんか余計なことしたみたいだし……。
私はその日残業だったため、仕事が終わり、篠崎さんが待つバーへと急いで向かった。
バーに着くと、篠崎さんはカクテルを飲みながら、一人でカウンター席に座っていた。
「篠崎さん!遅くなってすいません」
「……別に。まぁ座れよ」
「はい」
「お姉さん、ご注文は?」
「じゃあ、マタドールください」
「かしこまりました」
数分後、注文したマタドールが目の前に置かれた。
そして一口、口をつけると、篠崎さんが口を開いた。