【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
……やっぱり、酔ってる?
だって目が、なんかこう、トローンってしてる……。
告白されて嬉しいけど、酔って言ってるだけなのかわからなくて、内心不安になった。
信じて、いいのかな……?
「……文香、俺お前のこと、大事にするからな」
「篠崎さん……」
篠崎さんに見つめられて分かった。
これは酔っているからではなく、本心だって分かった。
「……好きだよ。文香」
「はい。 私も、篠崎さんのこと、大好きです」
篠崎さんは、だんだんと近づいてきて、そしてそのまま。
触れるくらいの、キスをしてくれた。
今度はちゃんと、私も目を閉じることができた。
そしてちゃんと、手は握ったままにしてくれていて。
この時だけ、今だけは、篠崎さんのそばから離れたくないとさえ、思ってしまった。
篠崎さんの告白を受けた日、その日はちょうど、私が入社して半年になった日だから、忘れない。