【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「部長、今日は打ち合わせで外回りなので、こちらに戻るのが遅くなります」
「分かった。だったら、終わったらそのまま直帰していいわよ?」
「ありがとうございます。では、行ってきます」
「頑張ってね。期待してるわよ〜」
「はい」
篠崎さんは、今日は他社の営業で外回りのため、社内にはいない。
……なんていうか、寂しいなぁ。
目の前の席なのに、顔が見れないなんて、なんというか……。
悲しい。エネルギーがもらえない。
「太田さん!ちょっと!」
「はいっ!」
「太田さん、申し訳ないんだけど、これを経理部の人へ届けてくれる? 提出期限が今日までで、大事な書類なの」
「経理部ですね。分かりました!」
「ごめんなさい。よろしくね」
「はい。行ってきます」
私は経理部へ書類を届けに行った。
経理部はフロアが1階にあるため、少し遠目なのだ。
エレベーターに乗り、1階まで降りると、そのまま経理部へと入っていった。