【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「……えっ? えっ、えっ!?」
「本当に気付いてなかったわけ?」
「は、はい……。気づきません、でした」
「はぁああ。まぁ、そういうことだとは思ってたけど」
「い、いつから……気づいてたんですか?」
「最初に会った時から」
「え、そんな前から……」
「お前ってほんとバカなのな。鈍感だし」
「そ、そんなこと言わないでください……」
「ーーーお前、俺が毎日、どれだけお前のこと考えてると思ってんの?」
「えっ?」
篠崎さんは、私の手からマグカップを奪い取り、そして体をぐっと引き寄せた。
顔がぐっと近くなり、ドキドキが止まらなくなる。
「……ち、近いです……」
「文香、顔赤いけど?」
「そ、それはそうです……。大好きな人が目の前にいれば、そうなりますよ……」
「……カワイイこと言うのな」
「えっ……んんっ……」
突然、篠崎さんにキスをされる。
最初は触れるだけだったのに、だんだんとろけそうになった。