【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。




その日私は、篠崎さんの家で一日を過ごした。
テレビを見たり、近くをお散歩したり、恋人っぽいことをした。




篠崎さんはやっぱり独占欲強めで、俺のものってずっと犬に向かって言っていた。
犬にまで嫉妬するなんて、正直、笑ってしまった。




「……文香」

「なんですか?」

「……好きなんだけど、お前のこと」

「えっ?」

「お前も、俺のこと好きだろ?」

「……はい。好きです」

「これからもずっと、俺のそばにいろ」

「……はい。言われなくても、そばにいますよ」

「お前のこと、絶対手放してやらないからな」

「はい。覚悟しています」

「なんだ。今日はやけに素直だな?」

「……だって、私は篠崎さんのこと、大好きですから。篠崎さんじゃないと、ダメなんです」

「ーーーそれ、俺のセリフだから」




そう言って篠崎さんは、また私にキスをした。
ーーーどうして篠崎さんといると、なんでこんなにドキドキするんだろう?



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