【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「へっ………?」
「返事はすぐじゃなくていい。ただ、ちゃんと考えてくれ。マジメに」
「………は、はい」
急に真剣な顔をされて、本当に本気でそう言っているのだと確信した。
だから私も、真剣に考えないとだよね………。
一緒に住むなんて、考えていなかった。
だってまだ付き合って間もないし、結婚を考えている訳でもない。
とても展開が急すぎて、とんでもなく私たちの関係が加速している。
ブレーキもかからないし、なかなか戻れないのは確かだ。
「………それと」
「は、はい」
「ーーー俺はお前とのこと、真剣だから」
篠崎さんは、ずるい………。
そう言われて見つめられたら、私は何も言えなくなってしまうよ………。
「分かったか?」
「………はい。篠崎さん」
「ダメ。春輝って呼んでって言っただろ?」
篠崎さんに、力強く唇を奪われてしまい、何も言えなくなった。
本当にこういう所も、ずるい………。