【完結】私が恋した上司は、野獣系メガネ上司でした。
「うん!おいしいですね!」
「ほんとだ。うまい。これ味付け、絶妙だな」
「本当ですか?よかったです」
「お前の作る料理、何でもおいしいからすごく嬉しいわ。俺の好みの味付けになってる」
「えへへ。それほどでもないですよ……!」
「何をニヤニヤしてるんだ?まんざらでもないって顔してるな?」
「い、いえ!そんなこと、ありません!」
「……顔、赤いけど?」
「そ、そりゃあ、好きな人に褒められたら、嬉しいに決まってるじゃないですか!」
「かわいいなお前、ほんと」
「……っ!し、篠崎さんのバカッ………!」
私は恥ずかしくなって、下を向いてしまった。
そんなに褒められることなかったから、結局私は、嬉しさと恥ずかしさで目を合わせることができなかった。
「文香、一緒に写真撮るか?」
「えっ、写真、ですか?」
「そう。せっかくだから、ふたりで写真撮ろうぜ。記念だ」
「はい。撮りましょう」
ふたりで寄り添い、写真を撮った。