死にたがり屋の少女は暴走族と･･･

その顔を見て夏那もビックリしたらしく、


｢は、遥輝?!びょ、病院…病院!!｣


慌てだしたが、


｢…大丈夫…だから…。｣


遥輝の声を聞き、夏那は落ち着いた。


｢遥輝も鴉って人が嫌なの？｣


｢あいつを…好きなやつなんか居ないだろ…｣


そんなにヤバい人なの？


この3人がこんなにも言うなんて…。


特に遥輝なんか、顔色戻んないし…。



私は遥輝が心配で遥輝を見ていると


それに気づいた夏那が


｢そこまで悪い人じゃないんけど…遥輝は昔、クーちゃんにイタズラされたらしく…ね？｣


と教えてくれた。


｢夏那は会ったことあるの？｣


｢うん。1回だけどね？結構いい人だったよ？｣


笑顔で言う夏那に対し、隣では


｢な訳あるか。あいつは…悪魔だ…｣


｢あぁ。あいつはヤバい…。夏那に猫被ってるだけだろ…｣


蒼弥と璃羽都がボソッと言っていたのは美月の耳にしっかり入っていた。


なんか…私…会いたくなくなってきた…。


けど、


｢この方法しかないんだよね？｣


｢他にもあるちゃ、あるけど1番早いのが鴉だね。｣


蒼弥は嫌そうな顔で答えた。


｢ねぇ。その鴉がいる場所ってどこ？私、行ってくる!!｣


｢美月ちゃん、一人で行く気?!｣


驚いた顔で蒼弥が聞いてきた。


｢だって…みんな行きたくなさそうだし。私ひとりでもって…｣


私だけでも行かなきゃ。


｢美月ちゃんと、未雨ちゃんの為だし…俺も行くよ。｣


蒼弥は言い出した。


｢蒼弥ほんとに大丈夫なの？｣


｢うん…。美月ちゃんを一人で行かす方が俺は心配で心配で…｣


蒼弥…。


｢俺も行くしかねぇーな。蒼弥だけで行かすと、ろくな事しか起こんないし…。美月も困ってるしな。｣


璃羽都や


｢私も行くよ？未雨のこと心配だしね!!｣


夏那に


｢夏那が行くなら俺も行く。あいつと夏那が一緒だと心配だしな…｣


遥輝…。


｢みんな、ありがと!!｣


みんなで鴉の所に明日、行くことになった。


みんな…あんなに鴉に会いたくなさそうだったのに…。


未雨…。


絶対に見つけるから…。