死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
「未雨…お前、どこに行ってたんだ?」


「…迷子になってたの。」


詩雨にあってたなんて言えるわけが無い。


「…」


もしかして…嘘ついてるのバレてる?


なんて心配したものの、


「今度は勝手に部屋から出るなよ?」


「また、迷子になられても困るしな。」


私が心配していた事は怒らなかった。


バレてない…?


良かった…。


もし、バレていたら…今頃どうなっていたか。


もしかしたら、詩雨も危なくなっていたかも知れない。


まぁ、詩雨の無事が確認できて少しは安心した。


とりあえず、今はコイツの言うことを大人しく聞くしかないね。


そう思いながら霖也と部屋に戻るが、


「今度は部屋で待機してろ。」


霖也は私にそう言うと直ぐに部屋から出ていった。


忙しいのだろうか。


まぁ、居ない方が良いんだけど。


それにしても、美月たちは元気かな?


最近はこの事をよく考えてしまう。


美月は詩雨と同じく大事な人だ。


それもアイツはわかっている。だから私が逃げ出せば、2人とも危ない。


私が仕事をやるしかない。


でも…そしたら美月の居場所はどうなっちゃうんだろ…。


出来れば、みんなとは争いたくはなかった。


でもそれは最初から覚悟していたこと。あの日、アイツから電話が来た時…


いや、もっと前だ。


そう…。雷鬼の倉庫に行った時点で分かっていたんだ。いつかはこうなるって。


馴れ合ってしまったらいけない。ってわかってたのに…
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