死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
【霖也side】
やはり未雨は裏切っていたか。
未雨が裏切ると言うことは何となくわかっていた。
まぁ、裏切られていたにしろ俺らの計画は終わらねぇ。
とにかく、未雨を連れ戻し1から教えてやらねぇーとなぁ。
そうするには、詩雨を使うしかねぇーな。
と思い、俺はあるやつにひとつのメールを送った。
そのメールとは詩雨の肩を狙って撃て。という事だ。
案の定未雨は詩雨を守るために自分を盾にし、自身の肩に銃弾をくらった。
「未雨、お前が悪いんだよ。」
俺は未雨に一言いい普と咲夜に命令したが、璃羽都までこの話に入ってきたせいでごちゃごちゃになった。
「チッ…」
俺が直接動けって訳だ。
俺は前もって用意していたクロロホルムを染み込ませたハンカチを手に取り
それを後ろから未雨の口元に当てた。
未雨は少し抵抗したが肩が痛かったのか抵抗力は弱く、すぐに眠りについた。
これ以上怪我を悪化させては使い道にならんし、仕方ねぇーな。
俺はそう思いながら未雨をかかえると
「お前ら、引き上げるぞ」
さっさと帰って次の作戦でも考えるか。
「璃羽都、ざまぁーだな。俺の勝ちだよ。」
璃羽都にそう言って立ち去ろうとしたが
「待ってください。未雨をどうする気ですか?」
ボロボロになった詩雨が話しかけてきた。
「お前も相変わらずの姉思いだな。」
「だが、コイツをどうしようが俺の勝手だろう?」
といい俺は再び歩き出した。
「待ってくれ!!」
「俺はどうなってもいいから…未雨を…姉さんを連れていかないでくれ!!」
「お願いだ!!姉さんだけは!!」
詩雨はしぶとく俺に殴りかかろうとしたが、それは普によって見事に防がれてしまっていた。
「フン…」
弱い奴らは大人しく膝まづいてさえいればいいものの。
そう思いながら、俺は用意させていた車に乗り、そのままこの場から去った。
「ざまぁーだな」
と呟いて。