死にたがり屋の少女は暴走族と･･･
まさかっ…


私が霖也を睨むと


｢おい、連れてこい。｣


霖也は外の人に命令し、ある人たちを連れてきた。


その人たちとは


｢っ…｣


｢み…う…さん？｣


ボロボロになった雷鬼の下っ端達だった。


｢アンタ…雷鬼の下っ端達に手を出したの？｣


｢コイツらとお前を人質として雷鬼をおびき寄せる。｣


｢で、コイツらを璃羽都の目の前で1人ずつ殺して…トドメにお前を殺してやる。｣


恐ろしい顔でそう言った。


｢っ…｣


｢あっ、そうだ。雷鬼が来るまではコイツらと一緒に最後のときを楽しんどけ。｣


霖也は言うことを言うと部屋から出ていった。


霖也が部屋から出ていくと私はすぐに部屋の中から救急箱をさがして1人ずつ手当をした。


｢未雨さん…俺ら…｣


｢喋らないで。気が散る…｣


アンタ達まで巻き込んでしまうなんて…。


見たところ下っ端たちの年齢は中学生辺りだ。


みんなを手当し終えると


｢未雨さん…無事だったんですね？｣


｢良かったです…｣


と言われた。


｢えっ？私を…憎んでないの？｣


なんで"良かった"なんて言うの？


｢なんで憎まないの？あんなに酷いことしたのに…｣


｢なんでって言われても…なぁ？｣


下っ端達は顔を見合せ


｢憎む理由がないじゃないですか。｣


憎む理由がないって…


この子たち…璃羽都に似てるんだ…。


｢…｣


｢本当にアンタ達っておかしいよね…｣


｢へぇっ？おかしいですか？｣


｢うん…璃羽都に似ておかしい。｣


｢総長に?!俺らがですか？｣


雷鬼のみんながこんなにもいい子なのは…璃羽都…アンタの影響なのかもね。


｢うん。璃羽都に似てる。ムカつくほどね｣
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