死にたがり屋の少女は暴走族と･･･

私…そんなに変わったかな？違うな。私は何も変わってないよ。


｢私は…最初から最低な人間だよ…｣


｢自分の望むもののためなら…他のことはどうだっていい。なんて思ってる人なんだもん…｣


下を向いて言うと


｢それって普通じゃないんですか？｣


｢俺だってたまに思いますよ！自分のアイス無くなったから、亮一（リョウイチ）の食べよ！と思って食べたりしたし！｣


｢やっぱりあの時、俺のアイス食ったのお前だったのか、太智（タイチ）!!｣


2人はガミガミ言い争い始めた。


｢あーぁ、また始まりましたよ。まぁ、亮一だってそんな事いっぱいしてるので未雨さんは大丈夫ですよ｣


敬語で礼儀正しい子と話していると


｢はぁ？なんの事だよ！｣


｢動物を散歩させてるフリして…俺の美女を横取りしたじゃねぇーか!!絶好の美女だったのに!!あの時の恨み、今でも覚えてんだからな！｣


｢なんだと？それを言うなら蓮（レン）、お前も人のこと言えないだろ！俺の可愛い動物達を外に追い出すなんて！｣


｢んなの追い出すに決まってんだろ！動物臭いったらありゃしねぇー。｣


｢んだと？｣


｢やんのかぁ？｣


言い合いはエスカレートし、今度は殴り合いをし始めた。


この3人は何なの？仲良いのか…悪いのか…


｢ちょっと、3人とも…未雨さんの前ですよ！｣


ひとりが止めようとするも


｢｢拓斗（たくと）、てめぇーは黙ってろ!!｣｣


とその子は言われてしまった。


可哀想に…。ここは私が止めよ…


3人に声をかけようとした時だった。


｢3人とも、いい加減にしないと怒りますよ？姫の前です!!｣


とてつもないオーラを男の子が放つと3人の喧嘩はおさまり、


私を見て


｢｢すいませんした！｣｣


大声で謝ってきた。


ここに捕まったのは4人の下っ端。1人はアイス好きの太智、2人目は動物好きの亮一、3人目は女好きの蓮、で最後の一人がいい子の拓斗。


個性豊かな4人だな…。