死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
でも、そんな理由が俺には嬉しかった。


「そんな理由で命を捨てられんのか?」


「命を捨てる?そんな気はないな。俺らは誰一人死なないで未雨を助けんだよ」


変なやつ。


誰も犠牲にはならねぇーってことか。


コイツらなら…信じても。


未雨がこいつらを守りたいって言ったのがわかる気がすんなぁ。


「…お前らになら未雨の事、教えてやる。」


「まず、未雨の前に俺の事を言った方がいいよな?」


「俺は、未雨の双子の弟の詩雨だ。」


自己紹介をして、雷鬼の幹部に全て話すことにした。


俺らが犯した罪と


その理由。


俺らはやりたくて犯罪を起こしてきたわけじゃない。


まぁ、理由があるからと言って犯罪をおかしてもいいとは限らないことは知ってる。


こいつらは未雨の事を受け止めてくれるだろうか。


話して…未雨が軽蔑されないだろうか。


俺にとっては未雨が1番大事だ。


未雨は俺の…たった1人の理解者であり、家族だ。


そして…コイツらはそんな未雨が守りたいと言った存在だ。


だから、俺も覚悟を決めたよ。


未雨が信じたヤツらを俺も信じる。


そして、未雨……姉さん


今から助けに行くよ。


待ってて。すぐに行くから。

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