死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
「うふふ…」


お母さんが突然笑いだした。


娘が泣いてるのに笑うなんてお母さんひど!!


「…お母さんなんで笑うのさ!」


「だって…おかしいもの。ねぇ?あなた」


「そうだな。おかしいな」


お父さんも笑いだした。


何も…おかしくない…よ…


「あぁーあ、面白すぎて笑っちゃった。」


お母さんは一呼吸置いて


「未雨、お母さんはね、あなたが"生きたい"って思ってくれて嬉しいわ。ずっとそれが心配で心配で…」


お母さん…


でも、私は結局…


「これで成仏できるわ。ねぇ?あなた」


「そうだな。これからも未雨は生きててくれるしな!」


ん?


なんの話?


私が…生きててくれる?


「お父さん…どういうこと?」


「未雨はまだ理解してないのか?なら教えてやろう」


「お前は死んでないんだぞ?まだ生きてる。」


お父さんは驚きな発言をした。


えっ?


私は…生きてる?!


「本当…に?」


「えぇ。本当よ。」


でも…


「じゃあ、なんでふたりがここに?」


死んでないなら…会えないはず…


「神様にお願いしたのよ。簡単に言うとここは死と生の狭間。私たちは未雨に会いたくて来たのよ。」


「未雨の気持ちが知りたくて。」


「でも、ここで未雨と話してわかったわ。あなたは早くみんなの元に帰るべきよ」


お母さん…


「あーぁ。未雨もとうとうお嫁に行くのか」


ん?お嫁?!


「あ・な・た・まだ早いわよ!まぁ、時間の問題かもしれないけど!!私はいつでも未雨を応援してるからね!」


「って、結構時間経っちゃってるから、早く戻りなさい。戻ったら詩雨にもよろしくね?」


「最後に未雨に会えてよかったわ。」


お母さん…


「私も。私も2人に会えてよかった!!これからは精一杯生きるから!」


そう言って光がある方向へ私は歩き出した。


お父さん、お母さん。


ありがと。


本当にありがと。
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