死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
「俺は…お前を守ってやること…助けることが出来なかった」


えっ?


「そんなことっ…」


そんなことない。なんて言おうとしたのに


「いや、できなかったんだ!!」


「俺は…自分の強さに自惚れてたんだ。俺は強い。だから…未雨も守れる…ってな?」


「けど違ってた。俺はただ、自分の強さに自惚れてただけだった」


璃羽都は私を真っ直ぐ見て


「ほんとにすまなかった」


と謝った。


璃羽都が謝ることなんて無いのに…


ほんとに璃羽都はバカだなぁ…


璃羽都はちゃんと私を助けてくれたよ?守ってくれたよ?


なのに反省してるなんて…


本物のバカだよ…


そんなバカを私は…。


今、今璃羽都に言った方がいいのかな?


それとも…


なんて考えていたら


「次は…絶対次は守るから!!それから…お前が心の底から笑える居場所をつくる。約束する!」


璃羽都は私をまっすぐ見つめてそう言った。


いや、今は言わないでおこう。


全て…


全て終わったその時に


私の素直な気持ちを言おう。


だから今は


「絶対に守ってよね?」


と言う事にする。
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