死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
アイツらって…


「落ち着け。ちゃんと説明しろ」


璃羽都がそう言うと


「朝…みんなで訓練してたときのことです。突然baideddoが攻めてきたんです。」


やっぱりbaideddo…


「今の状況は?」


「今はここにいる全員で倉庫に近づけないようどうにかこうにか食い止めてます。」


誠がそう言うと璃羽都は舌打ちをして


「すぐに向かう。お前は先に行っとけ」


誠にそう言うと羽都は素早く準備して


「未雨、お前はここに居とけ」


と私に言って下におりていった。


ここに居とけって言われても…


ただ見とくだけなんて出来るわけない。


私も急いで準備してみんなと一緒に戦おうと思い、扉を開け下に行こうとした時だった。


「ウグッ…いったぁ…」


私は誰かとぶつかり尻もちをついてしまった。


誰とぶつかったのか確認するため直ぐに顔をあげると


「っ…霖也。なんでアンタがここに…」


霖也が扉の前で立っていた。


「久しぶりだな未雨。ここに来るまで大変だったんだぜぇ?」


「見張りは多いいし…」


「まっ、俺は突破できたんだがな?」


霖也は得意気そうに言って笑いだした。


「未雨、お前のおかげで俺は…俺は…」


私のおかげ?


「ようやく復讐する時が来たんだ。」


復讐?


霖也は拳を強く握りしめ


「やっと復讐出来る。」


「俺から家族を奪った璃羽都に…」


えっ?


璃羽都が霖也の家族を…奪った?


「そのためにおまえには俺の駒になってもらう」


霖也はそう言うと私に近づきハンカチを押し付けた。


うっ…


振り払わなきゃ…いけないのに…力が…


ここで寝たら…。


りう…と…みん…な…。


たす…けて…


心の中で助けを求めながら私は意識を失った。
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