死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
【璃羽都side】


誠から報告を受け、俺が下に降りた頃には皆ボロボロになりながらも必死に耐えていた。


「悪い。遅くなった」


「誰でもいい。今の状況を」


俺がそう言うと近くの下っ端が寄ってきて


「重症者は居ないと思います。ですが、皆ボロボロです…」


「見た限りbaideddoの方も重症者は居ないと思います。」


重症者はいないのか。それならまだ大丈夫だな。


「お前らもう少し、もう少しだけ耐えろ!」


もう少しだ。


もう少しであいつらが…。


俺が傷を負ってる仲間を庇いながら闘っていると


ブーン ブブーン


俺が待っていたやつらが来た。


「遅くなっちまってすまねぇ。皆無事か?」


「遅くなってすまん」


「「蒼弥さん!遥輝さん!」」


そう。蒼弥と遥輝が来たのだ。


「お前ら遅かったな。」


俺がそう言うと


「これでも飛ばしてきた方なんだぜ?」


「これから美月ちゃんと遊ぼうとおもってたっつーのによ!」


自分たちの倉庫が殺られそうになってるっつーのに…


「まっ、俺ら来なくても璃羽都居たなら余裕だったんじゃねぇーの?」


いつもならそこで「当たり前だろ?」そう言えるのに今回ばかりは言えなかった。
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