死にたがり屋の少女は暴走族と･･･
【未雨side】


ここは...


確か私は皆の元に行こうとして...霖也にあって...。


そうだ、あの時私はまた霖也に連れ攫われたんだ。


あれからどんだけ日がたったのだろう...


璃羽都たち心配してなきゃいいけど...。
私がここにいる限り霖也は私には手を出さない。私は安全だけど...雷鬼の皆が心配だ。


「ねぇ、誰かいる?居るなら霖也を呼んできてくれない?」


ドアにむかってそう言うと


「目が覚めて良かったです。呼んできますね」


そう低い声が聞こえた。


声からしてこのドアを見張っているのは男の人ね。


にしてもこんなあっさり霖也を呼びに行ってくれるとは思ってなかった。


そう思っているとドアが開き、霖也が顔を出した。


「やっと目を覚ましたか。遅かったな」


「...あんたが私を眠らせたせいでしょ」


私が即言い返すと


「相変わらず口は達者だな。昔と変わんねぇ」


えっ?


「これから雷鬼との最後の戦いが始まる。お前は大人しくこの部屋にいとけよ?」


霖也はそう言って私に背を向けて小さな声で


「じゃあな......未雨」


そう言って部屋から出ていった。


最後の...なんだったんだ?


まぁ、今はそんなことどうでもいい。とりあえずここから出なきゃ！


と思ったものの...出る方法がない。
ドアの外には見張りがいるし、この部屋には窓がない。


急がないと間に合わないのに...。


そう思っていた時だった。


ｺﾝｺﾝとドアをノックしてある人が入ってきた。


その人とは


「っ...優斗!」


前、baideddoと戦っていた時に私たちを逃がしてくれた優斗だった。


「何でここに...?」


「話があってきた」


話?


「話って?」


「霖也さんについてだ」


あいつについて?


「お前も知ってるように、俺はお前が来る前からずっと霖也さんの隣にいた。」


優斗はひとり悲しげに話し出した。
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