死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
みんなを不幸にしてしまう疫病神。


「みんなには笑っててほしいんだよ。」


「辛いことは忘れて…。」


みんなには笑顔でいてほしい。


「じゃあ、お前はどうなんだよ。お前は、それで幸せなのか?」


「これから俺らに会わず、一人暗闇の中で生きんのかよ。」


そうなるね。


でも、それも悪くないよ。みんなが幸せなら。


「俺はやだね。そんなの嫌だ。」


璃羽都…会わない間に自己中になった?


いや…そんなに嫌々言われても…。


「俺は嫌だ。お前の言う幸せが俺らの幸せなら、だったら俺らのそばにいろよ。」


「俺はお前がいなきゃ幸せになれねぇ。」


えっ?


「いい加減わかれよ!俺が幸せになるにはお前が笑ってなきゃいけねぇーんだよ!!」


「お前が笑ってなきゃ意味ねぇーんだよ!!」


それじゃ…ダメだよ。


ダメ。


「本当はわかってんだろ?」


知らない…。


何も知らない!!


やめて…これ以上、私の中を荒らさないで。


「お前がそんなに不幸を恐れるなら俺らが、俺が!その不幸を断ち切ってやる。」


「俺は絶対不幸になんてならねぇー。未雨、お前がいる限り…な?」


「っ…」


璃羽…都…


「泣くなよ。」


気がつけば私は涙を流していた。


「未雨、不幸なんて忘れろ。お前はどうしたい?」



「お前の本音を教えてくれよ。」


私の…本音…。


わたしは…


「わたしは…みんなの…璃羽都のそばにいたい」


そう言い終わると同時に私は璃羽都に抱きしめられ、頭を撫でられた。


「よく言えました。」


「っ…!」


その後私たちはベンチに座り、昔のように話をした。
< 272 / 276 >

この作品をシェア

pagetop