死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
「ハァ…」


今日はどこで寝ようかしら。


なんて死に場所を探しながら今日寝る場所を探していると


ドシッ


誰かとぶつかり


「いったぁ…」


と言いながら尻もちを着いて上を見上げると


くさっ…


「ありゃぁ?可愛いお嬢ちゃんでしゅねぇ〜。どうしたんでちゅかぁ?」


酔っぱらいが話しかけてきた。


臭いし、何なの?


「行く場所ないんでちゅかぁ?ヒック…おじさんがいい場所に連れてってあげる〜」


うっ…


「離してください。結構です。」


私の腕を掴んでいる手を解こうとしても無理だった。


大の大人に子供がかなうはずなんてない。


ん?待てよ…このままついて行く=死ねる?


ならこんなチャンスは無いよね?


「やっぱり…ついて…」


私が酔っぱらいについて行こうとした時だった。


「待てよオッサン…こいつ、俺の連れなんですけど…」


「あぁ?ガキがなんだよ!!」


酔っぱらいは男の人の首元を掴んで


「殺してヤローかァ?」


殺す?殺せるの?ってかこの男の人やばくね?


「ねぇ、おじさん。そんな奴ほっときなよ。」


流石に見知らぬ人の未来を奪うのは良くないよね?死ぬのは私だけでいいんだから。


「ん?すぐに終わらせてあげるからねぇ。お嬢ちゃん待っときなぁ。」


これはダメだ…巻き込んでごめんなさいね。


そう思って下を向いていたら、


「殺す?笑わせんな。」


男の人は酔っぱらいの手を掴んだ。すると、


「なんなんだ?この馬鹿力…チッ」


舌打ちをすると酔っぱらいは逃げてしまった。


嘘…行っちゃったよ…


「大丈夫か?」


大丈夫かって…ヒーローずらしてんじゃないわよ…


「……」


殴ってやろうとした時だった。




ザァー




「嘘…」


雨が降ってきてしまったのだ。


「仕方ねぇーな。おいお前着いてこい。」


はぁ?


ん?でも…さっきのおじさんを倒した=強い=死ねる?


行くしかないね。さっきの人逃がしちゃったわけだし。


「……」


と今の状況にあるわけだ。
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