死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
「何をしたら退学なんてなんのよ。」


「さぁな?俺だって知りてぇーよ。あの後何回も乗り込んで聞こうとしたけど、すぐに追い出された。まぁ蒼弥と遥輝はまだ残ってるみてぇーだけどな。」


へぇ〜。


「私の代わりにあんたを行かせたいよ。私なんて行く気ないし、行きたいあんたが行ければ良いのにね。」


なんて思ったことを口に出す。


「そんなに楽しくねぇーのか?行きたくないほど?」


「行っても友達も居ないし、授業だってつまんない。なんで退学にならないのかも不思議。」


「それはまた凄いな…ん?ってかお前友達居なかったっけ?」


友達?私にそんな人居ないけど…


「美空…美雪…みたいな感じの名前だったような…」


あぁ。美月のことか。


「美月は私の幼なじみだよ。なんて言うか…美月は変わってる子だよ?」


「へぇ〜。そいつは友達じゃねぇーのか?」


「さぁね、美月が私のことをどう思ってるかなんて知らないしね。」


私に…友達なんてもったいないよ。それに、美月なら友達はいっぱいいる。


「それより、明日だよね?」


「ん?夏祭りのことか?」


「うん。」


初めての夏祭り…。最後なんだし思いっきり楽しもうかな?


「そんなに楽しみか?」


「別に…そこまでは…言ってないけど…」


少しぶっきらぼうに言う。


「で、浴衣は何色を買ったんだ?」


ハァ…


「だから、当日までの楽しみだって。」


と話していた時だった。
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