死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
本当に美月が見つかって良かった…


でも…


美月を見ると美月は傷だらけだった。


よくも美月を傷つけやがって…


私は怒りでどうにかなりそうだった。


この怒りをどこにぶつけていいかわからずにいると


「未雨?大丈夫?」


美月が心配そうに私に声をかけきた。


「…別に。私は大丈夫。それより美月は病院に行った方が良いんじゃない?」


私のことより自分の心配しなよ…


「そうだよな。この足じゃ歩けそうにないし俺がバイクで送っていくよ。」


蒼弥か…


なんか心配だけど…


「ってか、バイク持ってきたの?」


「ここって俺の家近いんだよね。だから取りに行く。」


蒼弥がそう言うと


「そこまでして病院に送ってくれなくてもいいよ!!」


美月は慌てて蒼弥を止めようとしたが、


「何言ってんだよ!!送るに決まってんじゃん!!」


蒼弥はひかずにそう言って


「すぐに戻るから待っててね。」


蒼弥は走り出してしまった。


蒼弥が見えなくなると


「あいつ、美月のこととっても心配してたんだぜ?」


「だからあぁなった蒼弥は誰にも止められねぇーよ。諦めて、蒼弥に病院まで送ってもらえ。」


その話を聞くと美月は諦めた。そして一息ついて


「あのさ…ひとつ聞いていいかな?」


「さっき璃羽都言ってたよね?蒼弥は猫かぶってるって。あれ、どういう事?」


なんて聞いた。


たしかに。


それは私も気になった。


「あれか…。なんて言えば良いのかな。正確に言えば二重人格みたいなもんだけど…。そうじゃなくて…」


璃羽都が話していると
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