死にたがり屋の少女は暴走族と・・・
「蒼弥…どういう事だ?」


「だから、未雨ちゃんを探すんだよ。」


「それはわかってる。どうやってだよ」


璃羽都が蒼弥に聞くと、


「そんなの鴉(カラス)に聞くんだよ。」


「鴉?」


蒼弥が"鴉"という言葉を出すと美月が首を傾げた。


「鴉って言うのは、俺ら雷鬼がいつも頼ってる情報屋のこと。」


蒼弥は簡単に説明し、


「でも…取引なんだよなぁ。」


と言って、深くため息をついた。


「取引?」


「あぁ。鴉は知ってる情報を教える代わりに、それと同じくらいの対価を請求すんだよ。」


「まぁ、その対価は鴉が決めんだけど…」


璃羽都がそう説明すると


「出来るだけ、鴉にはお願いしたくなかったんだけど…。」


と言って蒼弥深くため息をついた。


そんな様子の二人を見て私が


「そんなに鴉っていう人に会いたくないの?」


なんて聞くと


2人は即答で


「「当たり前だ。」」


と答えた。


そんなに嫌なんだ…。


「なんでそんなに嫌なの?」


「鴉と取引するなんて、こっちの身が持たねぇーよ。なぁ、遥輝…」


蒼弥は遥輝に言うが遥輝の返事がなく、遥輝を見ると、


「遥輝?!」


遥輝は真っ青な顔をしていた。
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