愛は惜しみなく与う⑦
ストレートなサトルの言葉
そんなこと言われたら普通は怖くなっちゃうんだけどね。お姉ちゃんは凄いよね

うーーーんと首を傾げた



「今はどうやった？今あたしが笑ったのは、ぐちゃぐちゃにしたかった？」

「……今はあまり思わなかった」

「なるほど。それは今あたしが、サトルに対して微笑んだからちゃうかな？知らんけど」


お得意の知らんけどを再び使ってそう言った。


「あたしもさ、昔笑わなくなったんよ。笑ってもええことないし、無理矢理笑顔作るの疲れてさ…何ヘラヘラしてるんやろ。苦しいのになんで笑ってるんやろって思った事があったのよ。でもまぁ、自然と笑えるのよな。心から。で、あたしはその自然な笑顔を今、あんたに向けた訳や」


サトルはもうポカンと口を開けてただ、お姉ちゃんの話す言葉を聞いている



「あたしは今まで一度もあんたに向かって笑ったことはない。あぁ、最初と今は普通に笑ったけど。その他は、あんたを睨むか軽蔑する目しかしてない。だからやで」


ここまで詳しく話したのに、突然、だからやでという雑な締めくくりにサトルはすかさず言葉を出す
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