愛は惜しみなく与う⑦
なんや、早めにって

悩めゆうたり、はよしろゆうたり…

困った執事やで



ほんであたしは死んでないねんな?
なんやもうわからへんわ。
死後の世界とかそんなんちゃうよな?


自分の足を見るけど透けてない


はぁ


帰れるならあたしも帰りたいよ

みんなの所に帰りたい。


この後どうなるかとか考えるのは一旦やめて……



あたしはみんなの所に帰りたい。
みんなと…いっぱい話したいな。



そう思って目を閉じると


身体からスーッと何かが抜けていくような感覚に陥る。


なんやろ
ふわふわとした感覚の中に


急に圧がかかる

なんやねん


ほんま


なんか知らんけどさ




身体アホほど痛いねんけど

痛みから体を動かそうとしても逃げられない


なにこれ



「こんな痛いなら、さっきの草原の方がマシや……」


目をギュッと閉じて呟くと、想像以上の声が周りからして驚いた



「「「「「杏!!!!!!!」」」」



!!!!!!ナニ!?!?
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