愛は惜しみなく与う⑦
けじめ
1人になった部屋
あたしは頭を思いっきりぶつけたわりに、記憶は鮮明にある。
頭に石がぶつかったのが最後の記憶
そう言ったけど
実はもう少し意識はあった
ビチョビチョに雨で濡れた泉が、あたしを探し出してくれたのも覚えてる。
あの時は本気で死んだと思った
全身の感覚がなくて、身体が冷めていくような感覚になってた。
あー死ぬなって思った
泉は泣いてた
あたしの姿を見て
ごめんな
そんな顔させてごめん
だから最後に思い出したんや
泉とした約束を。
全て終わったら聞いてほしいことがあると言われてた。
このまま死んだら
聞いてあげれへんなって思った
最後の力を振り絞って泉に手を伸ばし、話を聞けなくてごめんって……言った
そこからほんまに身体は動かなくて、多分意識を失いかけてた。
泉の声に反応もできひん
指一本も動かへん
意識がなくなるその寸前
泉はあたしに必死に語りかけた。
その言葉は鮮明に覚えていて、あたしの顔を赤くさせるのに充分すぎた。
あたしは頭を思いっきりぶつけたわりに、記憶は鮮明にある。
頭に石がぶつかったのが最後の記憶
そう言ったけど
実はもう少し意識はあった
ビチョビチョに雨で濡れた泉が、あたしを探し出してくれたのも覚えてる。
あの時は本気で死んだと思った
全身の感覚がなくて、身体が冷めていくような感覚になってた。
あー死ぬなって思った
泉は泣いてた
あたしの姿を見て
ごめんな
そんな顔させてごめん
だから最後に思い出したんや
泉とした約束を。
全て終わったら聞いてほしいことがあると言われてた。
このまま死んだら
聞いてあげれへんなって思った
最後の力を振り絞って泉に手を伸ばし、話を聞けなくてごめんって……言った
そこからほんまに身体は動かなくて、多分意識を失いかけてた。
泉の声に反応もできひん
指一本も動かへん
意識がなくなるその寸前
泉はあたしに必死に語りかけた。
その言葉は鮮明に覚えていて、あたしの顔を赤くさせるのに充分すぎた。