愛は惜しみなく与う⑦
杏が好きなんだ


女の子として杏に惚れてる


杏がいるだけで楽しい


杏の笑った顔が見たくて行動してる


全部終わったら、杏に伝えて、俺のことを意識すればいいと思ってる。


守れなくてごめん


大好きだよ



なぁ、鮮明に覚えてるねんけど!!!!!


意識を手放す寸前に聞こえた泉の言葉


いくら恋愛に鈍くて、経験がなくても分かる。



あれは告白や!


身体が動くなら、壁に頭をガンガンとぶつけたいくらい、テンパってる。

泉の顔が見れへん。


あたしの手を握ってそう話してくれた泉の手から伝わる体温も覚えてる。


「こりゃ困った」


意識すればいい、か

まんまと策略にハマってる気がするんやけど?意識するわ、そんなん。


あんなに気持ちをストレートに伝えてくれる人は今までいなかった。
てゆうか、思い返せば、泉の行動は全てあたしの為やった。

いつからやろか

気づかんかった。


出会った頃からとか、泉ゆうてへんかった?出会った頃って?あのあたしが泉を担いで引きずって家まで帰った時か?

…いや、ちゃうな


そこに関して惚れる要素はない。
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