愛は惜しみなく与う⑦
いや

何事もないフリをするのは失礼か


「好きってなんやろ」


難しい
とりあえずやるべき事が終わったら、色々考えてみよう。
あたしはそれが、できるから。


時間もある


やっぱり、お金は働いてから返したらいいや。
 

あたしは北蓮見を卒業しよう


誰とも関わらず、復讐のために生きようとしてたあたしを、人に戻してくれた場所やから。

あたしの存在を認めてくれた場所やから。


悩むことなんてなかったな


自由やもんな


「みんなと卒業するために、関東に戻ろう」


自分の中で決意が固まりホッとしたのか眠くなってくる。
そのまま布団を首まで上げて眠る。


やぱ身体痛いなぁ
早く治ってほしいなと思いながら、すぐ寝た。


そして次あたしが起きたのは

良い匂いに誘われて……



「は、ハンバーグ!?!?!?」



美味しい濃厚なデミグラスソースの匂い
肉肉しい香りが食欲をそそる


なんやこれは


目を開けてみれば、目の前にあたしの大好きなハンバーグがあった。


幻覚か思ったわ


「病院食でこれは、おかしない?」
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