愛は惜しみなく与う⑦
すぐにみんな部屋に来た

ほらな

みんなの顔を見たら安心するねん。


「ごめん!生きてっか?」


1番に朔が飛びついてきて笑ってしまった。そんな心配するなら、顎に張り手はやめてくれ。


「次やったらしばく」


そう笑顔で告げると、おう!と元気よく返事。よかったよかった


「和んでるところ申し訳ないんやけど…ちょっとええか?」


昴達が前にくる

敦子も美奈子も…



「俺ら、とりあえず各々のやる事に戻るわ。仕事も大学も…なんとかしてきたとは言えな。戻らんとアカンわ」


そりゃそうや
もはや急に巻き込んでるのにさ。来てくれただけでも嬉しいのに。



「わかった。ありがとう。またこうやって話せてあたしはすごい嬉しい。これからも…よろしく」


あたしの初めてできた大事な仲間
それぞれの道を行く今、離れ離れになるかもしれへんけど、それでもいつも一緒にいた思い出は消えへんから。


「出会ってくれてありがと」


志木をチラリと見て目配せしたら、志木は何が言いたいか分かったのか、目を閉じてあたし達に近づいた。


これで、やっと、ちゃんと言える
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