愛は惜しみなく与う⑦
「みんな来て」


不安そうな顔をしてるみんなを見る。鈴と敦子と美奈子が居ない。
きっと鈴のそばに居てくれてるんやな。

ありがとう



「みんな、大好きや。あたしの味方で居てくれてありがとう。ここに来てくれてありがとう。だから……外で待ってて。

酷なことを言ってるのは分かってる。
でもな、サトルと話をつけなあかんのは、あたしと……そして鈴や

サトルはみんなの前では話さへんし、普通に殺す気で来る。


だから、お願い。必ず終わらせるから。みんなが応援してくれてるのは分かってるから。待ってて欲しい」


志木と泉に関しては、もうあたしのいう事は絶対聞いてくれへんから、仕方ない。
でも、みんなは違う。


「昴、志木がもう完璧に怒ってしまってるから、役に立たへんし、警察と東堂組に連絡取ってくれるかな。そんで……みんなを安全な場所に避難させて欲しい」


そんな嫌そうな顔せんといてよ。
でも、今1番頼りになるのは、あんたやねん。


「必ず、泉も無事とは言えへんけど、ちゃんとみんなの所へ連れて帰るから。待っててくれへんかな?」
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