愛は惜しみなく与う⑦
言ってて疲れたのか新は頭を抱え出した。
なんか、悪いな
今はもう違うけどさ?
「とりあえず、私達と居て欲しい理由は、まだまだあります。望めば貴方の居場所はここにある。
でも何か引っかかって悩むのなら、先に処理してから来なさい。動いてください。私はそれを応援します。この4人が文句を言っても、私は応援します。
モヤモヤしたままこちらへ来れば、後悔しますから。
貴方が解決できるまでの期間、仕方がないから私がみんなの面倒をみます。不本意ですが……仕方ありません」
なに
俺たちってそんな面倒見るの大変なのか?確かに杏が来てから、新が言ったようなことは一度もない。みんなもそうだ。
いつもは新が必死になって色々やってたのか。
「新……パパやな」
真剣な新の熱弁に、杏はパパだと笑った
「新ってあんまり思ったこと言わへんから嬉しい」
「ちょ、ちょっと」
杏は新をガッツリホールドして抱きしめた。
「は、鼻水がつくじゃないですか!」
杏の顔をぐいーっと押しやり新はテンパっている。珍しいな
「あ、こんなんしたら皐月ちゃんに悪いな。失敬失敬」