愛は惜しみなく与う⑦
「テスト終わったら黒蛇潰すか」
そして話を聞いてなかった総長さんは、物騒なことを言う。
俺たちから手を出すことなんて、あんまり無いんだけどなぁ
「お前はどこまでいきたい?」
「ん?どういうこと?」
「そのまんまの意味だ。烈火をどこまで押し上げたい?薔薇をみて何か感じなかったか?」
それを言われると感じたに決まってる。
格の違いを見せつけられた、そんな気もした。
俺たちじゃ足元にも及ばないことも。
「強くなりたいよ」
そういうと泉は「俺も」と呟いて屋上のドアを開けて階段を降りた
泉は強くならなくていいけどね。俺たちが追いつかなきゃいけない。
関西で泉以外は、あそこでは通用しなかった。
悔しかったよね
杏ちゃんに執着したサトルと同じように、どこにでも危ないやつは転がってるわけで。
「どっかのバカが攻めてこねーかな。憂さ晴らしになるような奴らが」
相当ストレスが溜まってるみたいだね。変なやつに喧嘩売らなかったらそれでいいけど。揉め事を増やされるのは困るなぁ。