愛は惜しみなく与う⑦
「あら、顔が赤くなるって事は、そういうことね」

「ちゃうちゃう!!泉は彼氏とかじゃない!ただの…仲間や」


母上にもいじられるとは思わへんかった。顔赤くなった?そんなん無意識すぎる!!

母上は何やら楽しそうに笑った


「彼にも謝らなきゃいけないわね」

「え?なんで?」


「あの子にお説教されたから。最後にこれだけ謝らせて。私ばっかり自分の気持ちを押し付けて悪いんだけど……これだけは言わせて」


穏やかに笑ってた母上は真剣な顔をしてあたしの手を取った。


「貴方が死ねばよかったって言ったこと後悔してる。言ってしまった瞬間から、後悔した。後に引けなくて、弱くて……そうしたら本当に気がつけば貴方が……杏が死んだことになっていた。私の言葉が貴方を追い詰めた。存在を……否定した。本当にごめんなさい。1番最低なことを言った」


思い出したくもない記憶
でも思い出して少しでも悲しみを和らげないと、耐えられないことだから。


「貴方が死んでしまうかもしれないって鈴から聞いて、怖かった。何も話してないのに…居なくなってしまうかもしれないと思ったら、怖かった。
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