愛は惜しみなく与う⑦
泉に半ば強引に立たされて、サトルと志木の方へ歩く
そして
サトルがあたし達を捉えた
あたし達をみて動きが止まり、志木の拳がモロにサトルの右側にはいった。
「ハァハァ…ちょっと、3分くらい経ってますけど」
「ごめん、あたし話す。志木はその辺で座って待ってて」
なんて雑な…と目を大きくして驚いたあと志木はため息をついていた。
そのままフラフラと壁際に歩いていく。
心配してるよ?
お腹に穴あいてるしな?まぁ、鈴が刺したんやけど。
脇腹を抑えてるから、きっと傷口が痛みだしたんやろうな。
サトルは志木のパンチで口元から血が出ている。あんまり…手負には見えへんねんな。
サトルと話そうと思ったけど、まさかの鈴も来たから……
ちゃんと話そう
「は?金髪動けるの?」
サトルはあたしよりも泉を見て話す。その目は怒りの目だ。
「ん、あれくらいでくたばるとでも思ってたのか?」
気楽な奴め
そう言う。
最後の一言余計やな!
めちゃくちゃ煽るからバッと泉とサトルを交互に見てしまう。