愛は惜しみなく与う⑦
「杏、身体大丈夫か?」
「うん。大丈夫やで。ちょっと蹴られまくってるけど」
泉は愛おしそうに杏様を見る
杏様と泉の双子の天使達
樹 と 梓
私と朔さんの姪っ子甥っ子になります。
そして今、杏様のお腹の中にはもう1つの命が宿っています。
「座っておけ」
「うん」
杏様の座る椅子をサッと引いて杏様から樹と梓を回収する泉。
その流れを見ていた
「いちゅき!あず、けーきたべたい!」
「あず!おれも!たべりゅ!」
2人はケーキを食べている、慧と桜さんのそばへ走って行った。
朔さんは解放されて一息ついている。
昔と変わらない
温かくて素敵な場所
新と皐月さんが、お色直しをして戻ってきた。みんなが拍手で迎える
杏様の膝の上に梓
泉の膝の上に樹
こんな幸せな光景、誰が想像できたでしょうか。
いつ見ても、目が熱くなる。
幸せで、甘くて、溶けてしまいそうな2人を見て……
こんなに心から幸せだと思えるなんて、思ってもいなかった。