愛は惜しみなく与う⑦
ヘロヘロの私と泉なんて、相手にならないくらい、サトルは強い。

実際、手を合わせたことがなく、杏様の言う、強かったという言葉しか、サトルの戦力の情報はなかった。

まさかここまでとは。


力はもちろんですが、攻撃が当たらない


泉なら渡り合えそう。そう思ったのに。
いまだに目はひらきにくそう…


そして


謎の話し合いが5人で始まった。

私はもう座ってるだけ
泉も目を閉じて腕を組んでいる。


ルールはどうでしょう。お互い話してる間は手を出さないという。

正直こっちで動ける元気があるのは杏様くらいだ。
ただ杏様は鈴を守ることに徹するはず。

私たちは自分の身は自分でなんとかしますが…


あまり良くはない展開

本当にサトルが手を出してこないのか。まだ何か隠し持っているはず。


泉なんて目を瞑っている。
大した度胸ですよ。
何かが飛んできたらどうするつもりですか…


気にかけることが多すぎて、傷口の痛みもごまかせている気がしてきました。


はぁ

今一番気がかりなのは、鈴ですね


異様な空気
サトルはさっきから笑って杏様をみているだけ。杏様は鈴を気にかけているが、当の本人は、サトルを見つめている。
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