愛は惜しみなく与う⑦
『鈴!今から仲間に会いにいく?』


笑顔のお姉ちゃん
仲間?


『友達!会ってみたいって言ってたやろ?』


反応しない私をみて、あれ、違った?あたしの早とちり?
お姉ちゃんはそう言ってる。

何を…本当に連れていってくれるの?


『お母様に怒られちゃう』

『バレたら、やろ?バレへん自信しかないけど。でも鈴がちょっとでも罪悪感とか芽生えてしまうなら辞めとこう』


行動した後、後悔して鈴がしんどくなるのは、嫌やから


お姉ちゃんはそう言う

どうしていつでも私のことを優先してくれるんだろう。


嬉しいと共に、惨めに思った


心の狭い、弱い自分を



『いく』

『え?』

『お姉ちゃんのお友達に会う』


こう言って私は、お姉ちゃんの手を掴み、初めて夜にこの家を抜け出した

変な胸の高鳴り
興奮している


お姉ちゃんは綺麗な金髪の髪をなびかせて、私の手を引いた


そして

初めてお姉ちゃんが遊んでいる人達に出会った。


なんというか、一言で言えば


『関わりたくないような人たち』
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